■連載■ペダルボードの組み方 其の二
前回書かせて頂いたペダルボードシステムの構築ですが、システムを製作することにより非常に使いやすくもなりまた音色の幅も広がるのは事実ではございますがその反面大変になることもいくつかあります。
デメリットをいくつかご説明します。
1.
ボードにすると大きく重くなる。ペダルをいくつか床に並べるのとは違いボードの重さも加えて運ぶことになります。それに加え使わないペダルをついつい入れてしまったり、スイッチャーまで導入してきますとスイッチャーの重さも加わります。
ギターリストもプレイスタイルが様々ありますので、ペダルは使っても1台、2台というのあれば無理をしてボードに纏める必要性も無いかと思います。そんな場合にもペダルは安全に運びたいので筆者の場合はクッションポーチ等にペダルを入れてギターのサイドポーチ等に入れています。
2.
使っていないオフの状態のペダルも信号を通過するので多少の音質劣化の可能性がある。例えばペダルが3台直列で並んでいた場合1番目と2番目のペダルはオフで、3番目のペダルだけ使う場合でも信号は1番目2番目と通過いる為どうしても音質は変化します。この10年位でいわゆるトゥルーバイパスと言われる機械式スイッチやリレーを用いたペダルのバイパス方法が主流になっていますがそれらも音質の変化はゼロではありません。加えてペダル間のパッチケーブルでの音質の変化、プラグやジャック等の接点もあります。「アンプ直が良いね!」というのはそこには余計な接点等が介在しないことですので機材が増える場合には必要に応じてバッファーやスイッチャーの導入等それなりの対策が必要となります。
3.
配線によるノイズの混入。プロが依頼するような専門の業者にボードシステム製作を依頼した場合はノイズ混入を防いで入念に組んで貰えますが個人でボードを製作するとどうしても配線が煩雑になりノイズが乗ってしまうリスクも高まります。ケーブルもご自身でDIYできる方であれば長さを揃えて製作することも可能だと思います。最近はハンダつけ不要のソルダーレスケーブルもありますのでハンダに自信の無い方は試されても良いかと思います。
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4.
追加のエフェクターが入れにくくなる場合がある。あまりボードサイズぎりぎりまでペダルを入れてしまうと突如入れたくなってしまうペダルが入らないことがあります。またペダルはメーカーや機種によってINPUTやOUTPUT、電源の位置もまちまちですので
入れ替える場合もケーブルが届かない等悩まされることも少なくありません。少し余裕を持ったボード作りも大切です。
デメリットもご説明した上で次回から間違いの無いペダルボード構築の為のノウハウをご紹介したいと思います。